新着レビュー
書籍 砂時計の七不思議 : 粉粒体の動力学 物質の三態は「固体・液体・気体」といわれるが、小さな固体粒子が集まった「粉粒体」の(全体としての)ふるまいは、その三つのどれともちがう。「vx^2=vy^2=vy^2だからPV=Nmv^2/3」という気体分子運動論の式を、粉粒体の格子モデルの式「h(i+L, j)→h(i+i, j)+QよりL=L0+bh」とくらべたら、その異質さがわかるだろうか?本書では防災は直接あつかっていないが、地面が堆積岩(つまり土)でできているから地震予知はむずかしい、といったことにも注意深く読めば思いいたるのではないか。 杉野実 2024年10月24日
書籍 種の起源 [下] いまさらいうまでもない歴史的名著だが、現代の「進化生物学入門」みたいな本とくらべると、分量も多く決して読みやすくはない。中身は『光学』のニュートンも真っ青の、観察事実とその考察のオンパレードで、勿論(?)数式などまったく用いず、ねちっこい文体でひたすら書き進めている。でもまさにそういうところが、少年時代には劣等生ともいわれた、偉大な博物学者ダーウィンの真骨頂なのだね。宗教や政治に関する論争なんかにまきこまれて、さぞかしいやだっただろうと想像する。 杉野実 2024年7月11日
書籍 種の起源 [上] なぜ中巻がないのか?(その点に疑問があるので「星4つ」。)ちゃんとしたレビューは「下巻」のところで書きます。 杉野実 2024年7月11日
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